~私の考えた200年住宅のコンセプト~
人は200年も生きることが出来ません。最近の報道では、役所の戸籍抹消の不手際から、戸籍上200歳近い人が現存するそうですが、実際にはまず無理でしょう。
家が壊れる解体されるというのは、その家に対して愛着を失ったときとか、耐久性に不安を感じたとき、後は天災や火事で消失します。その多くは、その家に対して愛着が持てず、家に対する価値観を喪失した時に、壊されるのがそのほとんどではないでしょうか。
200年住宅が、その期間の劣化に耐え、想定される地震や台風にも負けることのない構造の住宅であるだけでなく、経年劣化への傷や変化さえにも愛着が持てる家造りが大切です。
現存する歴史ある住宅のほとんどは、真っ黒に変化した大きな梁と柱、屋根の下地や野地をそのまま現した天井、歴史と共に変化したその色や艶に愛着を感じる住宅が多いです。
でも寒い、日本の住宅は夏向き。やはり昔のままだけでは短命に終わるのでしょう。そこで現在の技術を活かしエコで、夏涼しく、冬はどの部屋も暖かく均一な温度と湿度を実現させた住宅を提案しました。この家ではその両方を兼ね備えるコンセプトの元に生まれた住宅です。
壁のクロスが汚れたり、外壁の色が褪せただけで愛着を失うような家、ライフスタイルの移り変わりに追随できない家は、たとえ長期優良住宅でも短命に終わるのです。