【メッセージ】
『建築』が果たせる役目の可能性はおおきいと考えます。
言い換えれば、『建築』は「建築物としての機能」+「何か」を生みださなければならないと考えます。わかりやすく商業建築で例えるならば単純に「利益」です。「利益」を生むために「商業建築物としての機能」以上に魅力的・差別化・共感を得るための「何か」を考え、付加していきます。結果、事業的に成功して初めて『建築』が成立します。住宅においても同じ事を考えています。「ご要望通りの建物」では設計事務所に依頼する必然性はありません。そこに意図的な「何か」・偶然的な「何か」・時代的な「何か」が加わる事により『建築』となり人々を魅了するのだと思います。
『建築』はオーナー様の個性が集約されたものだと考えます。
○「建築スタイル」はありません。
何かのスタイルにはめ込むことは考えていません。ニュートラルな状態から限界や常識を作らず発想し、それを可能にする技術的裏付けを検討します。
○「プランニングが建築の全てを決める」と考えます。
プランニングには「住む人々」の全てが表現されなければならないと考えます。物理的な事柄は当然ながら、目に見えない物「感性や想い」が表現されなければいいプランニングにはなりません。
○「プランニングは限りなく自由でなければならない」と考えます。
プランニングが「住む人々」の全てを表現するのであれば「プランニングは限りなく自由でなければならない」と考えます。そこに技術的な制限や、ましてや知識的な限界があってはいけないと考えます。「この技術でこの建築を」ではなく「この建築をこの技術で」を実践しています。
○「ファサードは存在しない」と考えます。
「建築物としての機能」=「単純(完全な)なボリューム」が、付加される「何か」=「緊張感(不完全な)」にて結合されて行きます。「単純(完全な)なボリューム」とはシンプルに要約した要素を限界まで規則正しく構成したものですが、そこに付加される意図的な「何か」・偶然的な「何か」・時代的な「何か」とは揺れ動く不完全なものです。当然ながら世の中に完全なものはありまあせん。「不完全」が「完全」を補完し、「不完全」故の人間味を生むのだと考えます。
○ 建築は「表裏一体」と考えます。
内のプランニングが決まる時、自然に外郭も決まっています。すなわち外から見える建築はオーナー様の個性が集約されたものだと考えます。
【プロフィール】
1969年 京都府生まれ
1992年 京都府立大学 生活科学科 住居学科 卒業
1992〜2006年 設計事務所 数社勤務
2006年 林由泰建築事務所 設立
2010年 L2**DESIGN 設立