敷地の南側に拡がる緑地を存分に楽しめるように、各住戸の緑地側に大きな開口をとった。バルコニーについても奥行きを深くし、屋外でくつろげるようなスケールとした。屋外の環境を積極的に取り入れることによって通常では賃貸住宅の評価からこぼれてしまう価値を見出したいと考えた。また、施工についても同様の姿勢を貫き、通常より含水率の低いスランプ12cmでコンクリートの打設を行い、建物の耐久性を高めた。結果として黒光りする石のような表情となり、この重量感が独特な落ち着きを表現することとなった。これは当物件のオーナーでもある中島建設のコンクリートに対する真摯な取り組みによるものである。
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