「みいちゃんのお菓子工房」
今回の計画は、住宅街の住居が立ち並ぶ敷地で、母屋の横に約5坪の小さなお菓子工房
を建築する計画です。今回のクライアントは、精神障害をもたれた12歳の女の子が、お菓子づくりの才能を開花させたことをきっかけにお菓子工房を建てることとなりました。
10歳からお菓子づくりを独学で勉強し、マルシェなど移動販売の経験を経て今回、「パティシエになってみんなを笑顔にしたい、いつか自分のお店を持ちたい」という夢を実現させるためコストダウンを図りながら、だれもが立ち寄りたくなるお菓子工房の計画を行いました。
敷地は、道路のつきあたりにあり、裏は川が流れています。道路から裏面の川までの抜けを今回の建物で分断するのではなく、抜けを生かしながら建築することを考えました。
建物の半分をガラス張りとして抜けをつくると共に、もう半分に機能をとりこみプライバシーを守っています。
ガラス部分からは、光がふんだんに入り、道路面からも、裏面の空がみえます。
外でもない中でもない空間をつくることができました。
こうして、外と中が緩やかに繋がることにより、人が自然と立ち寄りたくなる建物となるでしょう。