計画地は神戸の山の手にあり、なだらかな坂道を敷地付近まで登ってきて振返ると坂道の向こうに神戸港が広がる傾斜地。
クライアントからは「新しい建物が周辺の街並みから飛出せず、以前からそこに存在していたような外観にして欲しい」との要望があった。
計画は神戸の山の手だからといって、何が何でも海側に建物を開くのではなく、あえて海に背を向け内部空間を如何に豊かに表現するかということに知恵を絞ることにした。
空間が幾重にも重なり合い、フロアレベルの変化が新しい視点を作り出す。住み手はその質の変化と光、陰影、空気の流れを楽しみながら生活するのです。