敷地は区画整備された住居地域の一街区の中にあり、設計当初は近隣建物も無い更地の状態で計画をはじめました。間口が狭く、奥行きの長い敷地で将来的に敷地三方が建物で囲われる可能性があるため、お施主さまが大事にされている光と風をどう取り入れるかが課題となりました。
1、2階ともに日本古来の方丈建築のような2列3部屋の6つの部屋割をし、そこから平断面を少しずらし、隙間をつくり、その最上部に越屋根をのせることで視線 ・風・光の抜け道ができるように計画しました。また、平断面を少しずらしたことを南側立面に反映させたことでオーバーハング構造となり、大きめの開口には自然と庇ができました。この庇によって夏の厳しい日差しは避け、冬の暖かな日差しの恩恵は受けれるようになりました。
光が降り注ぎ、風が抜け、視線が抜ける「間」
中野工務店
構造:加藤正之建築研究所
環境アドバイザー:みっつデザイン研究所
写真:山田新治郎
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