建築家と家づくり 好きに暮らそう SuMiKa
南三陸町 復興の橋の建築事例写真
南三陸町 復興の橋
G ARCHITECTS STUDIO

南三陸町 復興の橋

南三陸町 復興の橋の建築事例写真
キャンバスに追加する
写真を拡大する
もっと見る

東日本大震災の復興プロジェクトのひとつ。津波により壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町は防潮堤を建造し旧市街地を再整備することとなった。マスタープランは建築家の隈研吾。各エリアを結ぶ橋のひとつをコンペティションにより広く案を募る事になった。我々の案は5チームによるファイナリストの一つとして選ばれた。

新しい街には津波から街を守る巨大な防潮堤が計画されており、我々は強い形の構造物同士がぶつかりあうような強烈なシンボルや図式的な要素はここには強すぎると感じた。そこで我々は切り立った海側の防潮堤と橋のファサードとを連続させ形を馴染ませる事を考え、地場産の木製ルーバーを用いては緩やかな曲面を組み合わせた優しく柔らかな印象の橋をデザインした。防潮堤と無関係に橋が存在するのではなく、そっと寄り添う様な橋がいいのではないかと考えたからである。

また橋は海と向き合うための場所としてデザインしている。橋の平面形状は待ち合わせの場所人が自然と引き込まれていく末広がりの形状に、少し膨らんだ形は待ち合わせ場所になるなど橋を広場のような使い方が出来るような形とした。

橋は岸より橋の中腹に進むと、だんだんと幅は狭まる一方、徐々に海側に視界が開けてくるような断面形状としている。来訪者は山側には橋と一体となったベンチに座り、穏やかで美しい海を眺めながらあの日を思う。ここは海と向きあうための橋にしたい、そのように強く思った。

G ARCHITECTS STUDIOのプロフィール写真

G ARCHITECTS STUDIO

田中亮平+許光範

設計事務所会員
設計事務所会員とは
主に建築物の設計監理や建築デザイン等を行っている建築設計事務所や建築家を示します。
現在ご依頼をお受けできません
部屋数
指定なし
家族構成
指定なし
所在地
宮城県