JR赤穂線がのどかに走る瀬戸内の、四方を山に囲まれた素朴な土地に建つお住まいです。
どこまでも田畑が拡がる南面から山並みが美しい北面へ、住まいを立体的に貫く開放的な軸を設けました。この軸がそのまま、ウッドデッキにつながる食堂から上階のデスクコーナーまでの一体的な段状のリビングをなし、下階ではこの両側に台所と和室が、上階ではふたつの子供室がつながっています。これらを覆う屋根の折れ目には高窓が設けられ、住まいの隅々までもが光と風に満ちています。主寝室にも立体状に設けられた書斎のその横長の窓を、眼前の山すそを走るローカル線の車両が時折流れていきます。
周りの人家もまだ少なくかえって無防備ともいえる立地に対しては、やや閉じ気味の三方向の外観と大きく開いた南面側の少し高めの床高で応じています。山並みになじんだ住まいの形はつつましく控えめの外皮をまとい、寄り添うように佇んでいます。
流れる時間のゆるやかな住まいです。
こちらからもご覧下さい。
http://tetsuyakimura.jp/works/sougo/sougo.html
撮影 後藤健治
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