敷地は閑静な住宅街で、東側の公道、南側の私道の2つの道路に接しており、私道を挟んで南側の隣家の高さも低かったことから、セオリー通りに南側に開くと暑すぎたり、プライバシーが確保できなかったりする問題が懸念された。そこで、ひとつ緩衝材のような位置づけの空間をとり、その空間を南側に開き、生活のメインスペースはその空間を介して主な採光を得る形とした。採光面だけでなく、機能としても廊下とも玄関ホールともとれるその場所は帰ってくる家族や客人を一旦受け止める緩衝材の役割をしてくれる。