大きな幹線道路に面した準工業地域にある事務所併用住宅です。
現役で活躍されている60代の建主さんは一人住まいで足が悪く、スムーズに日常生活が送れるような光あふれる住宅を希望されました。しかし周辺は倉庫や工場で近くをトラックが昼夜問わず走り続ける環境のため、道路側(南)に事務所を設け、奥に住宅を配置しました。北側に配置される住宅には光が入らないので採光のためのハイサイドライトボリュームを上に突き出さています。ハイサイドより光が入り、天井が高い部屋を「中央の間」と名付け、その部屋を中心に水回りや収納、個室、和室を配置しています。
空間自体は鉄骨トラスによって実現された無柱のワンルームで、全て家具によって空間を分節しています。家具高さは天井より45センチ低く、その上部空間は住宅全体つながっていることで「中央の間」から諸室に光を注いだり、お互いの気配を緩やかに伝えてくれます。
次に家具配置によって死角を作り出し、空間はつながっているけど奥まって落ち着いた場所と開放的な場所を共存させることを意図しています。一人でいても広すぎて寂しくないですし、移動も建具が無いのでスムーズです。また、子供や孫が来ても死角があることで気配を感じつつちょっとしたプライバシーが確保でき、そこに集う人達が一緒に、そして個別に共存出来るようなそんな空間を目指しました。
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