2世帯住宅の棟続き増築。
玄関共有、階で世帯を分けて生活していた住宅に、2階世帯の専用玄関と手狭になっていた家事スペースを拡張しながら、それぞれの世帯に部屋を追加しました。既存の建物は和風の家でありながら増築部分はモダンな形を求められ、違う意匠を完全に分かれて見えないよう増築部分の壁が伸びてつながったように感じられないかと一部の壁を曲面にしています。建物の高さを低く設定していますが、既設建物の床の高さに合わせながら、屋根の高さを超えないように設計しています。道路側から見ると両世帯が共同で使うスペースを大きなミラーガラス張りにして外部を映り込ませ、壁を斜めに入り込ませて割れ目のように見えるようにしています。この部分が2つの世帯をつなぐ「継目」となっています。
棟続きで囲まれた側は開放的な庭となっていて、大きな窓をつけて室内とつながるようにしています。
玄関に入ると斜めに入り込んだガラス張りから外部空間が見え開放感のある空間が広がります。この開放感はストリップ階段と天井面が構造材表しになっていることも手助けしています。階段下は土間が入り込み自転車が置けるようにしています。玄関ホールを抜けると3枚の引き込み戸で仕切ることのできる共用リビングとなっています。この空間は戸を閉めて施錠することで2つの世帯を分けられるようにしながら吹き抜け空間でつなぎ、互いの存在を感じるようにしています。
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