二方が道路に面した敷地に、平家で建つ住まいです。
通風採光のためにいくつも庭をちりばめた間取りでは、広がりをより感じさせるため主庭に面して室を斜めに雁行させ、大きな平面形に対しては回遊性や曲折する動線で変化や利便を図っています。 軒の深い大屋根の重なりは住まいの外観に落ち着いた陰影を与えるとともに、屋根をそのままあらわした室内は、おおらかに包まれた安らぎを醸しています。一方深く大きな軒は冬の山陰では室内を充分な光で満たしてはくれません。天井の隅に設けた天窓の、障子を透過した光はその下の斜めの壁で反射して拡散し、室内を柔らかな光で補います。
深い軒の下、外壁に張られたスクラッチタイルは一枚一枚が異なる表情を見せています。その壁面には、さりげなく模様張りをしのばせました。
おおらかで包容力に満ち、表層的な美ではなく内面からにじみ出る魅力を備え、ずっと前からそこにあったようでありながらみずみずしさ新鮮さを備え、時間とともにますます醸成していく、品位ある建築・・・
そのような住まい願って心を込めて設計させて頂きました。
詳しくは
https://tetsuyakimura.jp/works/san_in/san_in.html
をご覧ください。
(なお建築地は大阪府としていますが 非公開です)
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