松原のガレージハウス
大阪の南にある松原市。住宅と工場が混ざり合っている地域に建つ。
建物が立ち並ぶ地域なので、敷地外に景色を望むという環境ではない。
道路接道状況は、角地敷地である。
クライアントの主な要望は、車が建物内に入る、楽器の練習ができる。また、どこか面白みのある空間といった内容であった。
こちらの提案は、音楽室を中心としてそれを囲んで居住部分があるという構成とした。
音楽室を囲むことで防音の役目にもなる。
音楽室という趣味の場所をコンクリートで作ることとした。
コンクリートにすることで、上に乗ったり、重いものを載せたりしても大丈夫になる。
音楽室であるコンクリートの箱のまわりをデッキスノコ材とし、外のような雰囲気にした。
デッキスノコの床に立ち、上を見上げれば全面がトップライトである。
コンクリートの箱のまわりの居住部分は「内部中庭」という外部的な部分に大開口で面している。
「内部中庭」という外ではないけど外みたいな場所をつくるという家づくりは、現実の外よりも考えかたによっては使い勝手が良く、限られた個人住宅の面積を有効に活用する一つの方法でもある。
家という固定的な住まい方の考えや、ついつい当たり前と思ってしまう部屋の考えかたをひとまずどこかに置いておいて、こんな考えかたもありえるということを提案していく、単純な注文住宅とは違う家になったと思っている。
場所:大阪府松原市
敷地面積: 116.57㎡ (35.26坪)
建築面積: 68.50㎡ (20.72坪)
延床面積: 122.40㎡ (37.03坪)