賃貸住宅の多くは、家というより単に部屋の集まり。賃貸の広告にある「部屋選び」という表現がそのような意識を典型的にあらわしています。ここでは、全戸メゾネット形式(1戸のみトリプレット)とすることで、あくまで独立性の高い“家”の集合体として考えています。
もうひとつの特徴は、手前が狭く奥に広がったスリット状の中庭。決して広いスペースではありませんが、角度がちょっとふれているだけで、不思議なパースペクティブ感が醸し出され、「通路」ではなく有効な「スペース」に変化します。黒いボリュームの中で、ここだけは真っ白く切り取られた空間とし、より印象的なスペースとしました。
各住戸へはこの中庭を通ってからアプローチします。このようなシンボル空間を設けることで“部屋に住む”のではなく、“MTUHAUSという建物の一部に住む”という意識が生まれます。
また、デザイナーズ賃貸にありがちな造形優先ではなく、使い勝手、素材、収納、設備といった点にも配慮し、造形と機能性を両立させています。
構造は耐震性と将来の住戸の可変性も考え、SE構法を採用。耐震等級3を取得しています。
事務所のサイトでも詳しく紹介していますので、是非ご覧ください。
http://www.uemot.com/case/apartment_houses/ap_houses_detailat02/
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