棚田のある谷筋に建つ古い木造の家の水廻り(洗面脱衣室、浴室、トイレ)のリフォームです。
まずは、棚田の四季の移ろいと棚田に水を育む山の姿を望める位置に開口をあけるところから計画はスタートしたと思います。
なるべく既製品は使わず素朴な材料でつくることを心掛けました。洗面台はメーカーの既製品ではなく家具工事とすることで建築と一体感のあるつくりかたができました。
開口部もサッシではなく大工さんと建具職人さんにつくってもらうことで風景を切り取るピクチャーウィンドウとしたり、部屋と部屋を連続させる工夫を取り入れることができました。
シナベニヤ、ラワンベニヤ、EP塗装、構造用合板、ヒバ、松の無垢フローリング、モザイクタイル・・素材はピカピカした新建材ではなくシンプルで親しみの持てるものを選びました。
照明も天井につけることをやめて灯りの重心を下げ、落ち着きのあるリラックスできる水廻りができたと思います。