築40年の木造2階建てアパート(計10戸)の、1階の全てと2階の一部を動物病院に改修する計画で、基礎や耐力壁といった構造要素の耐震改修工事も含みます。ワンルームの木造アパートのため細かく柱が入っていましたが、その柱を足したり引いたりして動物病院というプランに仕立て上げていきました。その過程で露わになる新旧の柱は同色に塗装し、特に待合の外壁部分にはたくさんの柱をランダムに追加しています。連続する柱間はガラス張りとすることでその列柱がそのままファサードを構成し、2階には新たに無機質な外壁を外張りして1階の列柱を強調しています。木造の改修を象徴するように、内外でたくさんの柱に囲まれた病院になりました。
写真:谷川ヒロシ
工事前後で変身した外観、アパートの店舗への転用、自然素材としての列柱、
アパートを店舗(動物病院)に転用するには柱や壁が多すぎると思いましたが、逆にそれらを現しにして見せようと発想を転換しました。むしろ柱を追加することで、建物と店舗(動物病院)の特徴にすることができたと思います。
アパートの部屋が空いてきて築年数がかさむと、解体を検討するオーナーさんも多いかと思います。しかし適切な構造補強やデザインによっては、貸店舗やその他の用途への転用もそれほど困難ではありません。是非積極的に検討して欲しいと思います。
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