これから子育てが始まる、あるいは真っ最中の家族にとって子供部屋を設けるかどうかは最重要課題である。古来、家は躾の道具と位置づけられてきた故に家が子供の躾に大いに影響する事は、否めない。子供それぞれに決して広いとはいえない密室をあてがって、そこに籠らせる習慣が良いとは誰も思わないはずである。学業の優れた子供は、むしろ殆どリビングや茶の間で過ごし、勉強もそこでするというデータも最近出されている。
この家の主は小学校低学年の二人の子供を抱えたまさに子育て真っただ中のサラリーマンである。敷地はさほど広くはないが幸運にも3階建てを可能としたので、日当たりの良い2層目と3層目をひとつの大空間とし、その中にLDKと子供用のスペースをおさめた。子供室とLDKは階層こそ違えど吹抜けで結ばれ、隔たりがなく常に同じ空気が流れる。LDKからは子供室の様子が伺え、子供室にはLDKからの声が聞こえ、母親の手料理のにおいが漂ってくる。
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