風致地区では、建築デザインに対し様々な制約を受ける。建ぺい率や、高さ制限等の数値規制だけでなく、屋根の形状、仕上げ材、外壁の色や植栽計画まで、干渉される。それ故に、周辺は美しい街並が保たれているといった具合なのだが。
このプロジェクトは、3種風致地区内の厳しい規制のなかで、どれだけ自由なデザインが可能かという試みでもあり、闘いでもあった。建築主は長年空き地となっていた敷地を活用するため、賃貸の共同住宅の建設を計画した。幸い北側は県立高校の校庭、西側は神社の境内なので、鬱蒼とした緑に囲まれている。そこで、半屋外空間にそれらを取り込むデザインとした。特に2階の共用廊下は森の中を行く空中歩廊のようである。
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