本建物は静岡県長泉町郊外に計画された理容室兼用住宅である。
~フレキシブルな仕掛け~
店舗部分は半円形の待合スペースを介し将来、美容室との併設が可能なように作業スペースを2分することができる可動のガラスのパーテションが設けてある。
待合スペースを囲う千鳥の飾り棚はスチールプレートで作ることで小口をシャープに表現し軽快さを作り出している。
また、洗髪ユニットは可動の鏡パネル背後に設け使用するときに引き出す仕掛となっている。
~ミニマムな空間をドラマティックに結ぶギャラリースペース~
住宅スペースは敷地東側の道路からアクセスする。
クライアントが望む部屋数を満たす為にはどの空間も平面的にミニマムな寸法とせざる得なく特に階段スペースは十分なスタディーを要求された。
ここで東側に集約されたこの階段スペースを一種のギャラリースペースのように考え、外部にも開放的な空間とすることを考えた。北側に大開口を設け(富士山を望むことができる、)3階床を強化ガラスとし、階段もその存在を極力抑えるためにRCの壁面からキャンチで持ち出して圧迫感を取り除いている。
ある種、非日常的かつ浮遊感を持つこの空間が各居室(機能)を繋ぐ動線空間として各層間及び働く場と居住する場との関係性に心地よい緊張感を与える物となるであろう。
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