福島で木の家づくりを始めました。
私は現在、埼玉県と東京都を中心に、近くの山の木で家をつくる運動をしていますが、数年前より福島でもある住宅団地を中心に、同じような地産地消の木の家づくりに取り組んできました。それがやっと実を結び、初めての福島県産材と言える住宅が完成しましたのでご紹介します。
まずは場所を紹介します。福島県伊達市諏訪野、ここはとても緑豊かな一戸建ての住宅団地です。事業主は福島県住宅生活協同組合、基本計画は建築家の故宮脇檀さんです。まち開きからは十数年経っていますが現在も宅地分譲中、まちづくり進行中です。とにかく魅力がたくさんの住宅地ですが、特に宮脇さんが提案してきた、コモンという広場を取り囲んだ住宅のまとまりと、敷地全てが雨水浸透になっていることで道路に排水側溝がなく、道路も宅地も緑があふれていることです。興味のある方は是非ホームページをご覧ください。
さて、話を住宅に向けます。この住宅は夫婦二人の住まいです。設計を始める際というより初めてお会いしたとき奥様の和式好みが発覚、モダンな和風の平屋を提案したところ、気に入ってもらいこのような住宅が出来上がりました。設計は比較的スムーズに進行したのですが、一番苦労したのは、初めての福島県産材の木の家でした。福島県内のいくつかの製材所や材木屋を訪ね歩いたり、知り合いのツテで職人さんを捜したり。そこでわかったのは埼玉や東京より林業の盛んな福島なのに、地元の消費はとても少ないことでした。結局、今まで私の事務所で取り引きのあった、浪江町の朝田木材さんに構造材を初めてする多くの杉材を提供していただき、他にいわき市入遠野の製材所にも提供してもらいました。また、木材とともに私がこだわる漆喰、それは、いつもの東京の巧左官の鈴木さんに福島まで出向いてもらい、福島の左官屋さんとコラボレーションしてもらうことで実現することが出来ました。
日本全国の皆さん、是非とも地元の木材、地元の職人と共に自分らしい家づくりを実現してください。そのために私は出来る限りの場所に出向いていきたいと思っています。実は、現在岩手県でも家づくりを進めています。ですから最近は地方巡業の日々が続きいています。その土地土地で、おいしいお酒と肴をいただけるのがとても楽しみで。
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