住宅地に建つ、30代夫婦のためのコートハウスです。
施主からの要望は、外観はなるべくこの地方に合う和風住宅が良い。
更に、なるべく「ご近所に対して意識しなくて良い間取りが良い」との要望であった。
この敷地の東・南・西面には、住宅が建ち並ぶ。
プライバシー等の問題から南面に採光の為の大開口を設けると、カーテン等を閉めっぱなしの開口部が出来るため、
一度建物の中心にある中庭に光を落とし、そこからの反射によって家全体に採光を取る計画とした。
そこで3つの庭を持つ建物を考えた。
1,バックヤード的な要素を持った前庭(北側全面道路からの駐車場も含め)
2,観賞用として後庭を作ったことで、南側にある新興住宅地との距離をあけ、存在(係わり)を和らげている。
3,プライバシーと採光の問題を解決する為の中庭。
以上の3つの庭を持つコートハウスと考えた。
その為、カーテン等の目隠しを使用しなくてもよい空間となり、常に外部を感じとることができ、空間に広がりを与えた。
更に、西側と北側の一部に2階を乗せ、建物の高さを出すことで、この地方特有の強い北西の風を遮り、東と南からの光をその高い壁に反射させ、中庭に落とし込んでいる。
仕上げ材は、昔からこの地方で使われてきた漆喰を使用し、深い庇との組み合わせによりこの地方の町並みに溶け込むように配慮した。
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