周りを見回してみると大半の住宅がこまごまとした部屋を詰め込んだ結果、
住戸間に不快な視線の衝突が各所で見られる窓と、使い物にならない
隙間のような庭を残し、無配慮で破綻だらけの建ち方を繰り返している。
日本の住宅事情は戦後の住宅難に供給サイドの都合が優先された
名残りなのか、住まい手の諦めなのか一向に状況が良くなる気配がない。
もっと伸びやかで、気持ちの良い生活が出来るはず!
そんな純粋な動機と、現状への単純な疑問、生活すること、
住まうことのリアリティーがこの黒い直方体には詰め込まれています。