松山の古い住宅地に建つ木造2階建て住宅。
約65坪という土地の広さに、建築面積21坪という
余裕のある土地利用による空地と、2階部分のデッキとを
将来的な増築スペースとして考慮し、将来的な可変性に
対するポテンシャルを維持した計画を行っている。
敷地は古い旧道に面しており、昔ながらの木造住宅が建ち並ぶ
エリアで、敷地の周辺環境を考えると、押し付けがましくなく中立的で控えめな、住まい手に自己表現の余地を残すもので
あるべきだと考えた。
古い住宅群の中で、古い時代と新しい現在がお互いに引き立て
合うようにとの意図で計画している。
外観は極力シンプルな構成とし、モノトーンを中心にした
中でも、無機質になり過ぎないように、時の流れを感じさせる
木や砂壁等の素材、周辺と溶け込む要素として縦格子や昔風の
縁側をモチーフにしたデザインを施している。
また前面道路が狭い為、2階部分をセットバックさせ、
道路からの威圧感を軽減し、さらに軽快感が出るように
建物を地面から浮いているように見せる工夫をしている。
これ見よがしに主張する建物が似つかわしくない環境の中で、
いかに周辺に埋没することのない建物にできるか、という
問題はクリアーできたように感じている。
将来への可変性を秘めたこの住宅が、家族と共に成長して
いき、時代と共に進化していく家になれば、と期待している。
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