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記事作成・更新日: 2023年 5月31日

風致地区の住宅 建築事例10選

「風致地区」とは、都市の木々や水辺などの自然景観を維持するために設けられている地域のことです。風致地区には風致地区の建築規制があります。今回はSUMIKAに登録された建築事例の中から風致地区の住宅をピックアップしましたので、風致地区での家づくりをご検討中の方はぜひ参考にしていただければ幸いです。

もし風致地区の住宅の建築事例で、相談したい専門家が見つかりましたら、各専門家ページから【資料リクエスト】や【メッセージ送信】をご検討ください。




<1>OK.house

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閑静な住宅街に位置し、南側、東側の2面は道路に接していることから、日照環境は良いものの、周辺の住宅やマンション、前面道路からのプライバシーの確保が必要な敷地でした。
建物は、住居部分に加え、お菓子教室を併設することから、住宅としてのプライバシーを確保しつつ、周囲に対して、あまり閉鎖的な印象を与えない形態が望まれた。また、敷地は風致地区にあたるため、境界より道路側は1.0m、隣地側は1.5mのセットバックが必要となっています。
プライバシーの確保と、採光、通風を両立する方法として、境界からセットバックされた空間に、アプローチや前庭、駐車場を配置することで、外部とのバッファーゾーンとして利用し、その後に、セットバックした外壁によって建物全体を囲いました。更に、その内側の、外壁と諸室との間に、中庭やトップライトの持つ階段室等を、諸室を取り囲むように配置することで、建物の内側に入るほどプライバシーが保たれつつも、採光と通風が確保された、快適な住環境を成立させています。



【事例詳細】

・構造:木造軸組住宅(在来工法)

・敷地面積:150~200平方メートル未満

・予算帯:5000万円以上


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<2>おやまだいのいえ

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車が2台停められて、家のどこにいても家族の気配を感じられ、明るく楽しい住宅という要望から設計がスタート。敷地は第二種風致地区で、建蔽率や各境界からの壁面後退距離が定められており、必然的に建物配置が敷地の中心になりました。前面道路は環状八号線と多摩提通りとを結ぶバス通りのため大型車の交通量が多く、生活をする上で大型車の通行音や歩行者の目線が気にならないようにする必要があると感じました。また、周囲には街灯が少ないため、建物が街をほのかに灯せる行燈のような設えができないか考えました。



【事例詳細】

・構造:木造(全般)

・敷地面積:100~150平方メートル未満


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<3>三つの陸屋根を持つコートハウス

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角地ですが風致地区に指定されているため、道路境界と隣地境界からそれぞれ2メートルと1メートルの壁面後退が義務付けられ、さらに景観計画区域に指定されているため、敷地面積の10%以上の緑化が義務付けられている厳しい条件の土地に建っています。
建て主からの要望は、明るく風通し良い和モダンの住まいで、収納スペースを多くしてほしいとのことでした。
また、ゴルフが大好きなご主人からゴルフシミュレーターを設置してほしいとのご要望もありました。
そこで日当たりのいい東南に植栽のある中庭を設け、それを囲むようなL字型プランにして採光と風通しを確保するコートハウスにしました。日当たりとご主人の趣味などを考慮して1階を寝室・和室・浴室・洗面室といったプライベート空間に、2階をリビング・ダイニング・キッチンといったパブリックな空間のプランとしました。さらに、ゴルフシミュレータースペースの天井高さ・間口・奥行きは、決められた寸法を確保する必要があったため、2階リビングに配置して天井を高くしました。
​植栽計画は条例に従い、敷地面積の10%以上となるように樹種、樹木の本数、大きさや配置などを考慮しつつ、建て主と造園業者と打合せを重ねてハナミズキ、イロハモミジ、ホンサカキ、ヤマモモ、カラタネオガタマ、オリーブ、月桂樹、シマトネリコ、ヤマボウシ、オタフクナンテン、キンモクセイを植えました。



【事例詳細】

・構造:木造軸組住宅(在来工法)

・敷地面積:150~200平方メートル未満

・予算帯:3000万円〜3500万円未満


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<4>嵯峨野別墅

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風致地区での内部空間スケルトンリノベーション住宅です。施主から化学製品、工業製品をできるだけ使わないようにとの要望があり、天井、床材はすべて無垢の木材、壁は麻スサ入りの京聚楽左官仕上げ、障子類も桟を極力細くしながらも、伝統やしきたりにこだわることなく、現代的な和の空間美を意識しました。置き家具類はすべて一人の木工家に依頼、この空間に相応しい、日本欅のオリジナル家具を製作していただきました。



【事例詳細】

・構造:木造軸組住宅(在来工法)

・敷地面積:300平方メート以上

・予算帯:5000万円以上


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<5>風致地区の小さな家

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風致地区としての素材や形状の制限、予算的な制限の厳しい中、なるべく広く感じる室内と、できるだけ地区の風情に貢献できるような外観とすることを意識しました。



【事例詳細】

・構造:木造軸組住宅(在来工法)

・敷地面積:100~150平方メートル未満


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<6>浜松市:高耐久、高断熱、バリアフリーのガレージ付住宅

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ビルトインガレージ付き住宅の新築。第1種風致地区に建っています。お客様のリクエストは「今までに見たことのない美しい邸宅」という難題。突飛なデザインではなく、美しく低いイメージでまとめあげました。



【事例詳細】

・構造:木造軸組住宅(在来工法)

・敷地面積:300平方メートル以上

・予算帯:5000万円以上


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<7>納屋森(雑木と小さな畑と暮らしを育む賃貸住宅)

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かつてこの地域には農家の屋敷森、納屋、そして畑、雑木林が点在し、のどかな風景がありました。しかし、現在では、畑や雑木林の多くは建売住宅地や駐車場へと姿を変え、農家自体も数が減り、屋敷森も姿を消しつつあります。低層住居専用地域であり、農地の名残で風致地区が設定されているため事業としてやれることは少なく、このままではいずれ駐車場の多くが建売住宅化し、均質な街になるのは明らかです。
その流れに一石を投じ、かつて自身が育ったのどかな暮らしの風景をこの地に再生させたい、建主のそんな思いから生まれた集合住宅です。
夏季は南の大開口から北の高窓へ風が吹き抜け、冬季は建具の操作や集熱排熱ダクトにより温熱環境を調整できるため、機械空調に頼らずに生活することができます。
納屋を想起させる外観と無垢の素材を多く使用した内部の空間。その内外にわたり並列に配置された「通り・土間・居間・縁側・畑・雑木」の間を行き来しながら、雑木を眺め、畑や庭に触れ、日差しや風の流れを五感と身体全体で感じられる住宅となっています。



【事例詳細】

・構造:木造軸組住宅(在来工法)

・予算帯:5000万円以上


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<8>PeaceTrees『RC造3階共同住宅』

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敷地は南西に前面道路と北西に私道がある約37坪の南西角地。周囲は再開発が進みすっかり昔の趣はなくなりましたが、ここは風致地区のまま良好な住宅地が保たれようとしています。建替えの建物は建坪18坪、延床約50坪のRC造3階建ての共同住宅です。
風致地区に指定されているため、壁面後退、緑地率などの条件があり、ボリューム検討を数多く行いました。
堅牢なコンクリートの素材感と要所に使った木材との対比、そして外構の植栽を織り交ぜ、街並みの一角を創り出しました。



【事例詳細】

・構造:RC造


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<9>風致地区の中で 内部は北欧テイストな住まい:御室の住宅

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仁和寺から程近いこの地域は風致地区の中でも特別修景保存地区にあり、外観は相応の規制の中での計画となります。しかしながら表通りから一筋入ったこの通りの現状は非常に込み合った古い街区で道路の幅は3m程度しかありません。日常生活の中での車の取り回しや通りに対しての佇まいは10年後、20年後のあり方を意識する必要があります。現代の京都が抱える今日的な問題とも言えます。内部、外部とも長い年月をかけてクライアントご家族と共にじっくりと存在感を増していくような建築になればと思っています。



【事例詳細】

・構造:木造軸組住宅(在来工法)


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<10>REI

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前面道路は4mの狭さにもかかわらず交通量が多く、左右はRC造の4階建以上の建物、奥はさらに高いところに木造2階建が建つ傾斜した谷間のような敷地でした。風致地区の規制やガケ地条例を検討し、建物は土留め壁として存在するようコンクリート造となっています。そこに硝子と木を組み合わせた外観は重さと軽やかさが交錯し新しい風景を作り出すことを意図しています。周囲からの目隠しを兼ねて造られた木造の離れのある庭側は、とり囲擁壁や緑化基準をクリアするよう植えられたたくさんの樹木により、柔らかく包み込まれるような雰囲気をつくっています。



【事例詳細】

・構造:RC造


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文:SUMIKA運営事務局

※この記事はSUMIKAの過去掲載した建築事例をもとに作成しています。記載内容は各事例登録時の情報です。

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