本計画は、滋賀県守山市駅前にある築30年のマンションである一室をリノベーション
したプロジェクトです。
一室は、約68㎡(20坪)ほどの空間です。
この限られた空間の中で、必要部屋数を確保すようとすると、リビング空間は満足な広さがなかなか設けることができず、狭くなってしまいます。
そこで今回は、各部屋を仕切る間仕切りかたに着目しました。一般的な間仕切り壁は、空間を分けるためにもうけます。完璧に空間を分けてしまうと、部屋は狭くなってしまうため、間仕切りをスリットの要領で一定方向に連続して配置させます。
そうすることで、壁という圧迫感を軽減させ、かつ、スリット状に間仕切り壁を配置させることで、スリットの間仕切りで仕切られた部屋と部屋がこの壁を介し、お互いの空間を共有することができ、空間を広く感じることができます。
またスリット状になっているので、見る角度によって目隠しの効果を生み出し、壁と壁の間に棚を付けることで、収納の役目を果たし、物を片付けることで部屋と部屋の視線を遮ることができます。
壁という概念を少し違う角度から見つめなおすことで、空間と空間を緩やかに繋ぐことを可能にし、広がりのある空間となるようにしました。