敷地は小高い山と、揖保川に囲まれた集落の一角にある。敷地の東側には水路が流れ、自然の恵の豊かな環境である。東側に水田が広がり、その向うに山々を望む事が出来る。敷地を初めて訪れた時、この環境から得られる恵を十分に活かしたいと考え、計画を始めた。
水路には長い時間をかけて植物と一体となった古い石積みの擁壁があり、その存在感が印象的だった。この擁壁を崩す事がない様、建物を配置した。
また、東側の風景は1年を通して季節の変化を楽しむことが出来るため、その方向へ視界を大きく開いている。
同じく、縁側は建物の東面と南面に繋がり、室内空間をより広く豊かな物にしている。
当初より、建築主は平屋を希望されていた。低く深い庇、濡れ縁など日本の風土に合った、内部と外部の中間領域を強調するデザインとした。
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