敷地は森の中にあり、ある特定の方向に大きく眺望が開ける場所ではないが、木々に囲まれた豊かな場所である。ここでは、そんな情景をそのまま建築にしたいと考えた。
施主の要求するスペース(50人規模のパーティーが開ける場所)に対して、この場所では1棟で計画するには大きくなりすぎると考え、分棟配置とした。
緩やかな起伏のなかで母屋、ゲストハウス、露天風呂棟の3棟をデッキを中心に繋ぎ、母屋の内部は緩やかな螺線状のスロープによって各機能を繋いだ。
また、その外周をガラスで囲むことによって、森の中を散策するように室内を移動し、建物を囲む木々のさまざまな表情を読み取ることができる。
建築の内外にいくつも居場所をつくりだし、お互いの関係性の揺らぎの中で、建物の輪郭がつくらていくような、そんな別荘を目指した。
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