スキップフロアの螺旋状二世帯コートハウス
東京都渋谷区の閑静な住宅街に建つ40代の夫婦二人と妹のための二世帯住宅。
親子でなく兄妹の二世帯のため、隣地や道路など外部からだけでなく内部の世帯間にも比較的高めのプライバシーが求められ、また子どもがいないため、将来対応としてはむしろ車椅子移動やEV設置などの可能性を残すことなどが希望された。
周囲からの視線は外壁を回し中庭を囲むコートハウスとすることで制御。また細長い敷地の中腹に存在した階高半分程度の高低差を活かしたスキップフロアとし、その中庭を挟んで向かい合う兄妹間の視線も高さを変えてずらしている。
ほとんど掘削を要さないスキップフロアはコスト削減にも役立ち、構造は低い手前半分の基壇のみをRC造、残りを一般的な木造二階建てでまとめることができた。
両世帯とも中庭から遠い側に、さらにプライベートな大小のテラスをそれぞれ追加し、外部空間を使い分けることが出来るようにしたうえ、どちらも一筆書きでループできる回遊動線をもたせることで、生活空間を背中合わせにしつつ、シーンに応じた様々な使い方を互いにストレスなく実現できている。特に3層に渡る兄世帯には将来的にホームエレベーターで各層に着床出来るよう設計されており、その際の中間階移動のために螺旋状の動線の一部がスロープとなっている。
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