人も猫も本も、暮らしを楽しむ空間を設計した、リノベーションマンションです。猫の回遊動線、古書店の様な書庫など、暮らす喜びにあふれたホテルライクな設計をしました。
「家づくりのきっかけ・施主の要望」
ご両親が住まわれていた、鉄骨造の集合住宅の1住戸をリノベーションして、家族住む計画です。猫をこれから飼いたいので、猫と住む家にしたいとの事でした。本が好きとの事で、古本屋さんの様な住まいにしたい。天井の高さを高くしたい。断熱性を上げたいとのご要望がありました。
「この事例の見どころや工夫したところ」
元々、コンパクトな面積の住戸です。普通に設計してしまうと、部屋の数等のご要望と実際の住戸の大きさが合っておらず、1部屋無くなってしまう様な状況の為、動線計画に苦心しました。廊下を無くしたり他の部分と兼用したりして広く使える独特の間取りを設計しました。
忘れがちですが、猫と一緒に住む家では、猫のトイレの場所から考える必要があり、この家では、洗面化粧台の下のスぺ―スに猫のトイレ置場をつくっています。洗面室とリビングの間には猫穴を設けて、リビング→洗面所→キッチン→リビングと猫がグルグル回れる回遊動線をつくりました。
台所で猫がいたずらしない様に、キッチンは扉で閉めてしまい猫が入れない設えをしています。
天井は、高い処・低い処と高低差のある設計をしています。天井を高くする為に、床に段差を作ってリビングの床を低い位置にしたり、元々の位置より天井の高さを高くしたりしました。配線・配管や構造部材の梁を隠す為にわざと天井が低い場所を作っています。天井に高低差がある事で、高い処はより高く感じる住まいになっています。
古書店の様な住まいを実現する為の書庫をつくりました。本の出し入れはできるけれど、わざと狭くした通路が古書店の本が高く積まれたスペースを想像できます。
「施主の感想」
これまで飼えなかった、待望の猫ちゃんとの生活が始まっています。リビングと洗面室の間の猫穴を上手く使ってくれるか心配していましたが、上手に使ってくれていて猫の回遊動線をぐるぐる廻ってくれています
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