

















車のディーラーのほとんどは、石や金属を使ってシャープでハードな未来的なデザインが多いですね。
場所は秋田。
トヨタカローラ秋田の南店を設計するにあたって、秋田らしく、温かみのある優しい空間でお客様を包みたいと考えました。
建物を敷地間口いっぱいに建て、ルーバー状の柱で鉄骨のハードなイメージを消し、中の様子が外からも見えるようにしました。
建物の天井には、秋田杉を同じくルーバー状に吊り、インテリア全体が木質空間に包まれます。
車は全国どこでも同じですが、その土地によってその土地らしいディーラーの在り方があると思います。
設計担当:納谷学、太田愉、島田明生子
構造設計:TAC建築構造設計室 佐々木安通
施工会社:加藤建設株式会社 長沼芳己
構造形式:鉄骨造+SRC、2階建て
竣工年月:2010年10月
PHOTO :吉田誠
敷地面積:4125.31㎡(1247.91坪)
延床面積:1497.72㎡(453.06坪)
1階床面積:1278.16㎡(386.64坪)
2階床面積:219.56㎡(66.42坪)
受賞歴 :GOOD DESIGN 賞
①ルーバー
建物の荷重を分散させることでルーバー状の柱が実現できました。ルーバーは道路との境界を視線を通しながら、ゆるやかに空間を仕切ります。
②半地下
お客様との商談スペースを半地下にして間接照明を計画して、落ち着いた空間を演出しました。
③大階段
2階へお客様を誘導しやすくするため、大階段を設けました。
お客さんを2階への誘導することが難しいという課題に対して、スキップフロアにして階段の段数を減らし、大階段を計画することで気軽に2階にアクセスできるようにしました。
クライアントは当初2階にお客さんを誘導することに懸念していましたが、竣工してからのお客さんの評判が高く、さらにグットデザイン賞を頂いたことで計画の革新性を理解していただけました。
無理だと思っているようなことでも、なんでも伝えてください。
建築家は、一般の方が考えている以上の提案をすることが使命です。
目から鱗

TAC建築構造設計室
加藤建設株式会社