敷地は、標高199mの高台にあり、積雪量は多く、360度自然に囲まれた贅沢な場所にあります。夫婦二人が定年退職し、お母さんの住む実家に戻ることになり、この計画がはじまりました。離れの南西側に母屋があり、北東側には緩い傾斜に果樹や畑が広がり、北西側は森林、南東側の道路から斜路を通り、建物にアクセスします。普段から自然と近い距離で生活していることから、自然と一定の距離感を取るとともに、普段の視覚では感じることのできない景観を切り取り、新たな視点で自然を感じる建築を考えました。建物の形状は、元々の寄棟であった為、土地との親和性のある建物形状にするとともに、冬季の積雪を考慮し、勾配のある屋根を計画しました。平家のボリューム感で、屋根の下は全ての空間が連続し外部へ誘導されます。内装については、シンプルな色味にしたいという要望から、白色を基調とし、部屋の統一感を高めた広がりのある空間としています。南東側の屋根の寄棟妻側は開口部とすることで、空気の通り抜けや自然環境を切り取り、空や木々が迫ってくるような計画としています。現在は、平家であるが、屋根裏が特別な場所に変わるとともに、将来的に2階として利用できる建物としても計画しています。市街地とは違い、自然に囲まれた新鮮な空気の中で、母家と離れの新しい暮らしが始まります。
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