ジオデシック構造のドームにドゲイ (アースバッグ工法)で寝室を増築しました。
通常のドーム型とは異なり、円筒形に積み上げることでテラスを設置することも可能になりました。
ドゲイならではの曲線に合わせたナチュラルなデザインの装飾で仕上げました。
※データはジオデシック構造部分も含む
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米国発のアースバッグ工法でつくる「土芸ドーム」。
土でつくる洞窟のようなスピリチュアル性のある特別な空間です。
「土嚢袋に混合土を詰め、叩き締める」というユニークな工法であるアースバッグ工法を構造にすることで
日本古来の組み立て式建築とは異なる、自由な曲線の表現が可能です。
【アースバッグ工法について】
◯工法について
既存の木造建築とは異なり、どこにでもある“土”を建材に用いるので、環境に対しての付加も少なく、「混合土を土嚢袋に詰めて、積み上げ、叩き締める」というシンプルかつユニークな建構造は自由自在なデザインを可能にします。
◯環境力
アースバッグ工法の主な建材は「土」です。地元の野菜を食べることを地産地消というように、その土地の土で家を建てることができます。
また躯体の厚みが30cm以上あり、夏は外熱を室内に持ち込まないため涼しく、冬は蓄熱性に優れるためストーブ一つで短時間で温まります。
◯デザイン力
長い土嚢袋に詰められた土は、自由自在な線を描きます。現代建築は直線、四角が基本ですが、アースバッグ工法は曲線を得意とする工法です。自然の中に直線がないように、曲線で表現する「土芸ドーム」にも、自然に感じるような芸術性を感じさせるものがあります。
また、アースバッグ工法は傾斜面など本来は家が建てられないようなところでもデザイン性を発揮します。横穴式、秘密基地、おとぎの国、などメルヘンな建築からモダンな建築までイメージをカタチにすることができます。
◯発祥について
アースバッグ工法の発案者イラン人建築家ネダー・ハリーリ氏は古代中東建築をヒントに、土や粘土、日干しレンガで作る古代建築“adobe”と、現代建築技術を組み合わすという斬新なアイディアで「スーパーアドービ・システム」という建築技術を考案します。ハリーリ氏は、1991年米国カルフォルニア州スペリア郡にCal-Earth研究所を設立。一見単純なアドービ構造(細長い砂袋に土を詰め螺旋状に積み上げていく工法)の可能性を広げ、洪水や火災、ハリケーン、地震などの自然災害に非常に強く、暑さと寒さの両方を遮断する事を証明してきました。(スーパーアドービの試作品はカリフォルニア州へスペリアでの実用試験に成功し、地震多発地域として知られるカリフォルニア州の建築基準も満たしました。)