創作と共にあるすまい
美術芸術の創作、教育に携わってこられた、ご夫婦の創作とすまいの場です。
そして、これからも生涯、創作と共にあるすまい。
1階が創作のエリア、2階が暮らしのLDKです。2つのエリアがスムーズな動線でつながるように、玄関土間やアトリエと半透明の引き戸で開閉できる階段を中心に設け、頭上のトップライトに引かれて上る空間としました。
創作したモノを飾ることができるように、壁、棚、家具のレイアウトを意識し、暮らしのそばにアートの居場所をつくっています。(竣工写真と、お住まいになられてからの写真を載せていますので、ご覧ください。)
1階のアトリエは吹き抜けと、大きな窓からの光が差し込む中で、時を忘れて200号(畳3枚分くらい)の絵を悠々と描くことができます。漁師町ご出身のご主人さんの、最初のアトリエのイメージは「番屋」でした。設計の過程で将来別の用途に変更する場合もお考えになり、壁は全面漆喰壁金鏝の明るい仕上げとしました。床に少し粗目のアカシア材を使い、番屋の雰囲気を少し残しています。
青空の下で絵を描くのも気持ちいいんだ!というお話から、土地の高低差を活用して、車庫の上に、建築に纏うようにウッドテラスを設けました。日々の気分気候に合わせて好きな場所で絵を描くことのできるすまいです。
2階はロフトへとつながる全面の勾配天井と木の梁を大胆に見せた大らかな空間です。明るい桧の床材、白い漆喰壁、大きな窓によって温かい雰囲気をつくっています。1階から2階のLDKへとつながる動線は何度か曲げて、開放的な2階の空間全体が見渡せるような動線を意識しました。LDやキッチンへと自然な動線をつくり、創作とくらしの場はゆったりとつながっていきます。
建築は角地の立地を生かして道路角に対して凛と立つ外観を意識し、同時にお隣りとの離れを適切にとっています。長年住まわれた土地でのお隣りさんとの関係を大切にしました。
黒いボーダー柄の外壁は防火性、遮音性の高い厚みのある耐火ボードを用い、ウッドテラスやバルコニーの濃いウォルナット色調の木材の木目などの中に、シルバーのアルミサッシがアクセントとしてみえるバランス感を意識しています。
これから高齢の2人暮らしが続くことから、道路側の窓は小さくして防犯性に配慮し、南側の窓、2階の窓は大きめにとって明るさがとれるようにしました。階段は少し緩い高さの段とするなど、これからの高齢での生活にも様々な配慮を施しています。
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