長窓の家

東京都内の住宅地に建つ、3人家族のための住宅。
お施主様からは「プライバシー確保のために開くことのできないような窓であればいらない。過剰に開くことなく、のびやかで快適な空間を実現して欲しい」というご要望をいただきました。そこで、周囲を住宅に囲まれた58㎡のこの敷地では開口の取捨選択が大きなテーマとなりました。結果、採光・通風・眺望は南面と屋根面の開口を最大限活用して取り入れる計画とし、前面道路側や隣家に囲まれた東西北面には主要な開口を設けない構成としました。それに呼応して、建物を敷地北側に配置し東西に長い形状としています。
南面いっぱいに開口を設けた2階の居室は東西に長いワンルームとし、壁内に引き込むことのできる引戸で自在に仕切ることが可能。また、1階リビングは、地面から少し高い位置にあり、広縁のような開放的な雰囲気を持ちます。また、地下室は趣味のホームシアターを楽しむことのできる落ち着いた空間です。それぞれに個性を持つ3層の空間中央を螺旋階段が貫き、家全体に軽やかな一体感を与えています。

アナザーアパートメント株式会社

小林 剛

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