都内、約70㎡の敷地に建つ住宅。
周囲に建物が建ち並ぶ住宅地の大きくはない敷地ではあるが、近隣には美しい桜並木が通る。
施主が求めたのは、家族で過ごす伸びやかな空間、施主の職業である映像編集のためのアトリエ、静かで落ち着いた寝室、桜を楽しむテラス、そして何よりも、たくさんの友人を招きいれる事の出来るシンプルでフレキシブルな箱のような空間であった。
施主の求める柔軟性を実現するため、性質の異なるいくつかの場が時間や状況に応じて距離感を自在に変化させるような住宅を目指した。
そこで、建物は互い違いに設けた床の間を階段が一筆書きのように縦横に巡る構成とした。シンプルな手法ではあるが、地下のアトリエから屋上テラス、周辺環境までがグラデーションのように繋がり、心地良い連続性と分節性が同時に感じられる。そこにいる人の場所や振る舞いによって捉え方の変わるしやかな住宅となった。
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