二世帯住宅の計画です
起伏の多いエリアに位置する敷地は、四方を異なるレベ ルの道路と隣地に接しています。 古くから残っている大谷石で作られた土留は、目新しいものではないが、風化した表情は慣れ親しんだものであり過ぎた長い時間を感じさせるものでした。
この風景の名残を地域に残しつつ、長い時間をかけて堰き止められてしまった風や光の粒子・虫や種の通り道を作り再流させることが、計画の核となっています。
本計画は、敷地を縦断する通り道と、その両サイドに配した生活空間で構成されています。大谷石の土留をコンクリートの型枠の代わりとして利用し、劣化が激しいところは痛みの少ない大谷石に積み替え、何十年と続く風景を残すことを試みました。
隣地の緑地帯から、敷地内を貫通して道路まで貫通する長い通り道は、敷地を超えた自然環境の帯を地域にもたらします。 豊かさをもたらす通り道は、敷地を超えた隣家間にも広がり、未来に残る地域風景の一つとなる可能性を感じさせます。
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