敷地は鳥取県米子市の弓ヶ浜半島の真ん中に位置する。
既存の建物は、代々守られてきた松を中心としたL字に配置された母屋+浴室+離れの3棟からなる構成であった。
このたび息子さん世帯と親世帯で母屋と離れとを住み替える事になり、すべて建替え、リフォーム、増築など色々な案が検討された。しかし、庭への影響、2項道路内のブロック塀を撤去したくない、全体予算をおさえる、等を理由に、母屋は一部撤去し建替及び一部を残し改修+浴室棟の内装リフォーム+離れはそのまま、という結論に達した。
以前住んでいた母屋はとにかく寒かった。猛烈な寒がりのご主人は「冬暖かく夏涼しい家」を切望され、透湿防水遮熱シート+現場発泡ウレタン吹付とし高気密・高断熱の家となった。またお庭を先祖代々大切にしておられ、沈み込んだ和室、庭への視線の抜け、深い軒などにより、家の何処からでもお庭を感じとれる「庭とつながる家」となった。
ご主人の趣味の魚料理のために設けたサービスヤード土間は、洗濯干し場や浴室棟への動線を兼ねている。また1200φの掘りごたつを居間の中心に設け、その居間を囲むようにすべての部屋を配置し、「家族の気配」がやさしく家全体を包み込んでいる。
オープンハウスの時に、ある人は濡れ縁に座りお庭を眺め、ある人は掘りゴタツに座って談笑し、ある人は天井の低い子供部屋に隠れ、ある人はダイニングテーブルに座りノートパソコンに触れたり・・・・と同時にいろんな行為が行われていた。それぞれがそれぞれに、くつろいでいる姿を見て、「楽しい居場所」がいろんな所に出来たという事を実感した。
工事中、現場の棟梁が「ここに座ってみる月が何ともいいんですよー」と言ってくれた一言が忘れられない。夜の照明計画も随分考えたが、月の明かりには到底敵わない。
これから、ももさん一家の新しい生活が始まる。
家族・親戚・お友達みんなで、このお家を思いっきり楽しんでほしい。
小田原工務店
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