賃貸住戸9軒とオーナー住戸の集合住宅。
都会の住宅密集地でも、自然の光や風を取り入れて暮らすこと、また、新築の建物によって周辺の環境に悪影響がないことを考え、細い路地に広がりが生まれるような、ふっと視界が開けるスペースを『ろじにわ』として設けました。
隣地が建物に囲まれた場所でも、窓を開け、すべての住戸に光や風が届くよう、『開き方』と『スキマの取り方』を工夫し、分棟型の配置としています。
前面道路に開き、太陽さんさんと降り注ぐ南棟、四季を感じられる『ろじにわ』に面した北棟、それぞれ個性をもった全住戸南向きのプランです。
そして、このスキマが、路地からつながる『ろじにわ』として、こみあった町に広がりをもたせます。
1階賃貸住戸は庭に面して広い土間をもち、2階賃貸住戸は専用階段、広い渡り廊下からそれぞれアプローチし、外部空間を活用できるプラン、オーナー住戸は視界の開けた明るい3階としています。
『ろじにわ』は、中に暮らす10軒の住人をつなぐだけでなく、四季を感じる樹々が街の借景となり、ときにアートイベントやワークショップなどで街へ広がっていくコモンスペースとして、街ゆく人、街に暮らす人との関係をゆるやかにつなぎます。
・道路幅が4mに満たない細い路地に広がりをもたせる『ろじにわ』
・10軒すべてが南向きに開く分棟配置。
・『ろじにわ』に開く広い土間空間。
施主のオーダーは、9軒の賃貸+オーナー住戸。
賃貸部分もできるだけ広く、そしてどの住戸も特徴がでるようなプランを考えました。分棟にすることで全ての部屋が南に開くこと、また1階でも庭がバッファーとなることなどで、それを実現しています。
リンク・パワー株式会社
長坂設計工舎
ジーエヌ設備計画
株式会社マインドスケープ
北沢産業株式会社