・設計段階での家族構成は、ご夫妻と3人の小学生のお子さん。が、お施主さん曰く「子供達は18歳で出て行くかもしれないし、30までいるかもしれない。隣に住むおばあちゃん達2人もひきとって一緒に住むかもしれないし、そのままかもしれない。」が「最終的に夫婦2人で7LDKに住む、という状態にはなりたくない」。もっともです。
・そこで、目指したのは「いびつなワンルーム」。寝室と子ども部屋3つ並べる代わりに、リビングを中心に全部がひとつながりの、空き地のような、ただしデコボコとしたスペースを準備しました。
た。
・全体は、4つの帯でできています。隣り合う帯を、平面的/断面的、内と外とに「タガイチガイ」にずらすことで、空気的には繋がり、気配は感じつつも姿は見えない隅っこが出来、性質の異なる領域が生まれます。
・ひとり(個室)か全員(LDK)か、の二者択一ではなく、また「パブリック」と「プライベート」の2分節でもなく、その間に無限に存在する家族のメンバーの組合せ、人と人との距離をできるだけ豊富にすることを目指しました。
(撮影:西川公朗)
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