子どもの運動神経は、生まれ持ったものだと思っていませんか? 確かに、生まれつき足が速い、力が強いなどの個人差はありますが、発達に応じた適切なトレーニングで運動神経は伸びるといわれています。ポイントは、毎日の生活の中で楽しみながら“いろいろな動き”を経験すること。
そんな多彩な動きの体験は、公園やスポーツ教室だけでなく、家の中でもできれば理想的。そこで今回は、運動会で我が子の活躍が楽しみになるような、運動が得意な子に育てるためのアイデアをご紹介します。
スラックラインでバランス感覚&集中力を養う
幅5センチのベルトの上を歩いたり、飛んだりするスラックライン(綱渡り)。一見、難しそうですが、子どもも十分に楽しめます。バランスをとりながら、細いベルトの上を歩くこの運動は、体幹を鍛えることができるほか、集中力を養うのにも効果的。スラックラインの専用設置器具「スラックラック」を利用すれば、室内でも気軽にできます。子どもは運動能力アップに、お父さんは運動不足解消にと、親子で楽しめるのもいいですね。
ブランコでリズミカルに体をコントロール
ただ座っているだけのようにみえるブランコですが、実は、座ってバランスをとることは、普段の生活で使わない、体を支える筋肉を使うといわれています。バランスがとれるようになれば、座ったり立ったり自由自在。膝を使って勢いをつけてこぐことで、リズミカルに体をコントロールすることも覚えられます。
ブランコは場所をとらずに設置できるほか、家の中にも設置しやすい遊具のひとつ。雨の日も退屈せずに過ごせそうですね。
ボルタリングで集中力や判断力を養う
家の壁やちょっとした柱などを利用してつくることができるボルタリング(クライミング)。岩に見立てたホールドをよじ登っていくボルタリングで、腕や足の筋肉を鍛えることができます。体の筋肉のみならず、自分で考えて登っていくことで、集中して判断する力を養えるというメリットも。登りきった達成感も心地よく、頑張ってやり遂げることの喜びも覚えられそうですね。
ボルタリング+ターザンロープで家の中をアスレチックに
高さ7メートルのボルタリングにターザンロープ、うんていを組み合わせた事例です。家の中はまるでアスレチックのよう! 子どもが夢中になって、全身で楽しめるアスレチックは、子どもの運動神経を伸ばすのに効果的。写真の事例はターザンロープを吹き抜けのダイニングに設置。ロープが吊り下げてあるだけで、横にある階段もひとつの遊具にみえてきますね。ボルタリングは壁、雲底とターザンロープは天井と、特別に広いスペースを確保しなくても設置できるのも魅力です。
うんていで体と脳を鍛える
自分の体重を支えながら、交互に腕を出して、前に進んでいくうんてい。昔から公園や学校にある遊具のひとつですが、この動きが、運動能力のみなならず、脳を刺激し、知性を伸ばす効果があると注目されています。もちろん、握力をつけたり、バランス感覚を身につけたりも。写真は2階リビングへのアプローチであるブリッジをうんていにした例。室内に比べて、長いうんていをつくることができます。
鉄棒で怪我をしにくい子に
平衡感覚、肩、腕、足などの筋肉も鍛えられる鉄棒。前回りだけでなく、いろいろな回り方を楽しめるのも魅力です。また、握力が鍛えられることで、転びそうになったときに手で支えることができるため、怪我をしにくくなったり、テニスや野球などの球技を行う際に役立つともいわれています。体育の定番である鉄棒が家にあれば、逆上がりなどの練習にも便利ですね。
滑り台でバランス感覚を培う
階段を降りることなく、滑り台でスーッと一気に下へ。そんな楽しい仕掛けに、子どもたちが喜ぶ顔が目に浮かびます。滑り台は、バランス感覚が必要となり、自然と姿勢が良くなるという効果も。写真下はプレイルームに滑り台を設置。滑っては梯子をのぼり、また滑る…そんな元気な子どもの姿が目に浮かびます。
縄梯子で筋力をつける
こちらは、1階とロフトを階段だけでなく、直接縄梯子でつないでいます。全身を使って、バランスをとりながら登ったり降りたりする縄梯子は、自然に筋力やバランス感覚が鍛えられますね。壁などに縄梯子を設置するのではなく「ロフトに行くため」など、目的をつくるのも、子どもが積極的に遊ぶための良い方法です。
体全体をつかう登り棒で、筋力とバランス感覚を磨く
シンプルな登り棒ですが、運動神経を伸ばすには、とっても効果的。腕と足の筋肉をバランス良く使って早く登る力、上で体を支える力、降りる際にストンと落ちないように、ゆっくり体の動きをコントロールする力などを養うことができます。
写真上のように、登りきったらハンモックがあるなど、ちょっとした遊び心があると、より子どもが楽しめそうです。また写真下のように、階段を使わず、2階から降りれる場所に設置するのも、子ども心を惹きつけそうですね。
庭にブランコ&馬跳びタイヤで思い切り体を動かす
庭にブランコ&馬跳びタイヤがあり、そこはまるで小さな公園。子どもたちが楽しみながら運動をするのにぴったりです。また土で遊ぶことは想像力が養われ、しっとり触り心地のいい土には、セロトニンと呼ばれるリラックス効果のあるホルモンが分泌されるともいわれています。泥んこで遊ぶことで、思い切りストレス発散できそうですね。
ミニサッカーでコントロール力を養う
芝生の庭は、ミニサッカーをするのに格好の場。組み立てが簡単な市販のミニゴールなどを設置すれば、子どもにとっては、立派なサッカー場です。サッカー場のように思いっきり走り回ったりすることはできませんが、相手いるところに向かって集中して蹴ることは、コントロール力を養うのに役立ちます。
プールで体に負担をかけずに鍛える
水泳は関節などに負担をかけない運動方法。また、左右対象の動きを繰り返すため、全身の筋肉をバランスよく鍛えられます。成長期の子どもにとって、関節や骨に負担をかけないのは大きなメリット。また心肺機能が高くなることにより、喘息などになりにくくなるともいわれています。
いかがでしたでしょうか。
小さな頃から、少しずつ、楽しんで体を動かすことを覚えていくと、自然に運動能力が鍛えられ、スポーツでの苦い経験をすることもなくなり、運動好きになりそうですね。“運動が苦手”というのは、もしかすると、小さい頃の運動経験が少ないからかもしれません。今からでも、子どもがたくさん遊べる環境をつくってみませんか。
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Text SuMiKa編集部