建築家と家づくり 好きに暮らそう SuMiKa
スキップフロアの大空間の中に斜めに階段を配置し、緩やかに空間が仕切られています。周辺の緑へ向けた開口部に合わせて屋根の軸線を傾けることで屋根がねじれ、垂木に導かれて視線が緑へ向かいます。階段上部はデイベッドになっています。Photo by Masao Nishikawa | スキユハウス ―犬と暮らす、ねじれ屋根の家―
スキユハウス ―犬と暮らす、ねじれ屋根の家―
一級建築士事務所ikmo

スキユハウス ―犬と暮らす、ねじれ屋根の家―

スキップフロアの大空間の中に斜めに階段を配置し、緩やかに空間が仕切られています。周辺の緑へ向けた開口部に合わせて屋根の軸線を傾けることで屋根がねじれ、垂木に導かれて視線が緑へ向かいます。階段上部はデイベッドになっています。Photo by Masao Nishikawa | スキユハウス ―犬と暮らす、ねじれ屋根の家―
キャンバスに追加する
写真を拡大する
もっと見る

【デザインテーマ】
4頭の小型犬と暮らす建て主は、犬たちと戯れたりそれぞれの趣味(キャンプ、酒、料理)を楽しむ暮らしを求めて都心へ通勤できる郊外へ移り住むために、新しい家を計画しました。郊外の環境を活かすこと、そして犬との暮らし方がこの住宅のデザインテーマとなりました。

【周辺の緑を内部へ取り込む】
敷地周辺には公園や小学校、生産緑地などの緑が点在していますが、敷地の前面には長屋、背後には小学校の体育館が建ち、緑の連なりを断絶してしまっていました。そこで、長屋の先にある線路向こうの公園から敷地内へ、そして背面の小学校の並木へと緑が連なるように、敷地の対角に小さな2つの庭をつくり、住宅の軸を緑の軸と添わせることで郊外の豊かな環境を住宅内へ取り込むことにしました。

【斜めの階段とねじれた屋根】
緑の軸に沿わせて棟木を斜めにかけることで屋根にねじれが生まれ、おくにわからまえにわに向かって屋根勾配は緩やかになり、公園の大きな緑に向かってひらけていきます。内部の階段も棟木に沿わせて傾けることで犬達が昇り降りできる緩やかな階段が実現しました。

【犬とともに暮らす】
1、2階ともに斜めの階段によって緩やかに仕切られたプランとし、犬たちが走るまわることができるようにしました。人間のみの住まいと考えると無駄に思われる斜めの小さなスペースも、小型犬にとっては自然に走りまわることができる広い家となります。現在は小型犬だけですが、将来大型犬を飼うことも想定し、玄関と繋がるバスルーム(犬の足や体を洗う)や階段の端をスロープにできるように配慮しています。

1この事例、ここを見てください!

■1階の外土間、2階のテラスといった、半屋外スペースが住まいの広がりをつくっています

■犬との暮らしを考えた、回遊式プラン

■斜めの階段やねじれた屋根によって、視線が外の緑へ向かいます

一級建築士事務所ikmoのプロフィール写真

一級建築士事務所ikmo

比護 結子

設計事務所会員
設計事務所会員とは
主に建築物の設計監理や建築デザイン等を行っている建築設計事務所や建築家を示します。
通常営業中です
竣工年
2019
部屋数
2
家族構成
その他
構造
木造軸組住宅(在来工法)
敷地面積
50㎡〜100㎡未満
延床面積
50㎡〜100㎡未満
外壁仕上げ
モルタル吹付、ガルバリウム鋼板波板
屋根仕上げ
ガルバリウム鋼板 縦はぜ葺き
内装仕上げ
PB+EP塗装、天井現し 他
床仕上げ
コンクリート、無垢フローリング 他
住設メーカー
ヤマギワ、カルデバイ、ミーレ 他
建ぺい率
54
容積率
93
予算帯
3000万円以上〜3500万円未満
所在地
東京都
ロケーション
郊外
家づくりチーム

(構造設計)正木構造研究所

(施工)内田産業