敷地は市内中心部を流れる一級河川の土手沿いに位置する閑静な住宅地で、長年居住している方が多く地域のコミュニティーが出来上がっている住環境であった。
クライアント夫妻は、以前私たちが創った「敷戸の家」を雑誌で見て気に入っていただき「建てようネット」のシステムによって設計を依頼されることになった。
今回は外部に対して完全に閉じてプライバシーを確保しつつ川沿いに咲く桜を借景として、家族間のコミュニケーションはとりやすい完全なコートハウス形式を選択した。
全ての部屋を引き戸とし居間からコートを介して全ての部屋が見渡せ尚且つコート越しに春の桜や夏の花火大会が鑑賞できるようになっている。
閉ざされたエントランスから内部に進入すると、内外部が一体となった開放感あふれる居間に到達し一目でどのような内部レイアウトになっているのか認知できる。
コート周囲は廊下は連続しており回遊性のある楽しいプランである。
中心となる中庭は季節の良い時に読書や飲食も出来て子どもたちが遊びまわることを想定して創られている。