経年の身体変化や家族構成の変化に対応できる、上下動線の無い平屋を選択したことにより、周囲の景観環境に配慮し威圧感を与えない高さの建築が完成した。内部床は無垢フローリングに自然塗料、ウッッドデッキ、畳で、壁は漆喰塗で構成し、調湿作用のある安らげる空間を目指した。壁が湿式工法なのでクラック防止の為、構造材には大分方式乾燥材を採用し、床に24mm、壁は9mmの構造用合板で剛性を高めている。平屋は屋根の熱負荷が高いので、構造用合板と断熱材の複合板で外断熱工法を採用して補うと同時に、工種の減少によるコスト削減を実現した。平面計画においては、外部からの視線を防ぎつつ内外部の一体性、回遊性、コミュニケーションのとり易さを創り出した。