猫ちゃん大好きな子育て世代ご夫婦の、築34年のマンションのスケルトンリノベーションです。コンパクトなスペースの中に、ご夫婦の暮らしの価値観を過不足無く、施主の個性と遊び心があふれる設計をしています。
天井高さ2.3mの中に、立体的に居場所を配置し、回遊式で、抜け感のある空間は、面積以上にゆったりと感じられるマンションです。家族のライフスタイルにあった、オンリーワンの間取りにガラッと変わったリノベーションとなりました。
家づくりのきっかけ・施主の要望
猫ちゃん大好き、子育て世代ご夫婦一家の築34年のマンションリノベーションのご依頼でした。
60m2とさほど大きく無いスペースをうまく活用して、家族4人と猫1匹の楽しい暮らしがしたい。幾つかの用途を重ねる事で、効率的に場所を使いたい。
一般的な間取りでは無く、自分たちのライフスタイルにあった間取りにしたい。
食いしん坊の、猫ちゃんが快適に住める設えも考えたい。
お子さんが、遊び、寝、勉強する場をつくりたい。
リモートワークをするので、そのスペースが欲しい。
断熱をしっかりしたい。エシカルな素材を使いたい。
施主の感想
お引越し3ヶ月後に伺いましたが、お子さんが楽しそうに遊んでいるのが印象的でした。ベットに上がったり、ヌックで遊んだり、大きな引き戸を閉めて見たり。3ヶ月会わないと、ずいぶん成長するものですね。住み心地は、想定通りの使い方ができていて快適で、満足ですというお話しでした。断熱性能も上げ、サッシは内窓.一部交換したおかげで今のところ問題無さそうです。(夏冬一年暮らして見てどうか、教えて貰おうと思います)猫ちゃんもあっちにこっちにと、我が物顔で暮らしていました。色々なところに居場所がある様です。
事例の進み方
猫と暮らす家の設計経験が豊富という事から、弊社にお声を掛けていただきました。最初のヒアリングで、一般的な間取りで無くても良い、自分たちライフスタイルにあった家にしたいとのお話しでした。どんな生活の仕方望んでいるのかな?と言葉でお話ししてくれた事も、言葉の間に隠れている想いも想像しながら、提案を考えました。当初、3案プレゼンし、その中の一つから内容を膨らませて間取りの検討を、施主と重ねました。3案中に、立体的に重ねる案と、回遊式動線の案が別々に有り、立体的に重ねる案で進めましたが、途中、施主からあの回遊式感じがここで出来ないかな?というサジェスチョンがあり、両案を合わせた間取りに。施主と設計で壁打ちしあいながら、コラボレーションの様に、設計まとめていったのが印象的です。
アーチ開口も、施主のどこかアーチの開口が欲しいとのお話しから、猫通り道、子の通り道など色々な場所にアーチをつくってデザインのポイントのしようと提案させてもらいました。
工事では、一旦スケルトンにした段階で一部想定外な部分もあったのですが、少しの調整を受け入れていただき、又、設計段階より良い配置にできたりと、リノベーションらしい工事経過もありました。工事期間がタイトだったのですが、施工が頑張ってくれて、無事年度内に施主がお引越し出来る様、完成こぎつけました。
コンパクトなスペースの中に、暮らしの要素を過不足無く、余白や開放感を持って生活出来る様にまず、2つの事を考えました。そして、施主の個性があふれる設計をしています。
「天井高さ2.3mのなかに立体的に重ねる」
1つ目は、用途や場を重ねる事。寝る場所、遊ぶ場所として畳の小上がりを設計しました。小上がりの下は収納にしています。お子様が大きくなった時に、自分たちだけで寝られる場所として、2段ベットの上の段だけのベットをつくり、ベットの下は、小上がり側から使うお子様の遊び道具の収納と、ウォークインクローゼット側から使う衣類の収納。マンションですので、天井高さが2.3mと低い中でも工夫して、立体的に場を設計しました。
「抜け感、開放感」
2つ目は、面積の小ささを感じさせない抜け感のある、場づくりです。3連の引き戸を開けると広いワンルームになり、北側窓から南側のバルコニーまで、光と風が抜けます。閉じた場所に設えた、リモートワークスペース、子供の勉強スペース、ウォークインクローゼットには、リビングや上段ベットから大小幾つものアーチ開口をつくり、閉塞感を無くしています。
「論理的で遊び心たっぷりな、施主の個性」
収納量を計算して、収納をつくるなど、論理的に設計する一方、遊び心もあふれた間取りとデザインになっています。グルグルお子さんが走り回れる様、上段ベットのしたにアーチ開口をつくり、子供だけが立って通れる回遊式動線です。そのアーチの横にはお籠もりヌックがチラリと。そこここにある小さなアーチの開口は、抜け感と共に、猫ちゃんの通り道に。一般的な個の部屋が無い家ですが、施主のライフスタイルにあった施主らしいマンションになっています。
印象に残っていること
論理的で遊び心あふれる、施主の個性が色濃く形になった家が出来上がったなあという印象です。子育ての合間を使って、設計打ち合わせを綿密に行えたのが、良い家が出来上がった要因でした。打ち合わせには時々、猫ちゃんも参加しながら、楽しんで家づくりされていました。
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