「雨水を再利用する、環境共生住宅」の大きな特徴は、雨水を100%再利用するところにあります。敷地に降り注ぐ雨水の大半は、まずビオガーデン(自然の要素を積極的に取り入れた庭)に溜まり、ソーラーエネルギーによって建物の東西を循環します。そこは野生動植物のパラダイスであり、また人間にとっても大自然の恵みを享受するオアシスになっています。
残り半分の雨水は、一旦地下ピットに貯水し、同じくソーラーエネルギーによって「屋上の水辺 ➔ 緑化の屋根 ➔ 地下ピット」という順番で循環します。このシステムは、特に夏場に威力を発揮します。雨水が屋上の水辺、緑化の屋根を流れる途中、気化熱を発散することにより屋根の温度が下がり、室内の気温の上昇を防ぐからです。一旦外気に触れ温まった水は、温度の低い地下ピットに戻ることで水温が下がり、再び冷たい水として屋上へとポンプアップされる仕組みになっています。
又、ピットに貯水した雨水は、冬場は水の循環に使用しませんが、緑化の屋根、緑化の屋上、テラスやビオガーデンを生い茂る植物の水やりや、ビオガーデン自体の水分補給に利用されるので、一年を通じて有効に機能しています。ビオガーデンを挟むようにそびえる建物は、鉄骨造のメリットを生かして開口部を最大限につくっています。サッシを開放すると、そこにはまさに大自然の中で生活しているような臨場感があります。太陽の光や瀬戸川の風、水のせせらぎが、ダイレクトに近い状態で各部屋に伝わってくると言っても過言ではありません。
建物の機能は、1階を多目的室等一般の人に開放できるフロアとし、2・3階に居住スペースを配置しました。多目的室には水槽を沢山設置し、瀬戸川水族館として隣り合うビオガーデンと共に一般開放しています。毎日小学生が帰り道に寄って賑わっています。そしてある時はピアノのレッスン室として、時にはギャラリーとしても活用しています。
2・3階の居住スペースは、瀬戸川の土手よりフロアレベルが高いため、川全体が見渡せるロケーションとなっています。各部屋からそれぞれ異なる高さ・角度で眺める瀬戸川は、四季を通じていつでも新鮮で、大自然と語り合う楽しみを日々新たに発見できることでしょう。
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