風水とは、中国発祥の“気”の力を利用した環境学のこと。少し難しく聞こえますが、衣食住など自分の身近な環境を、運が開くように整えてあげることです。
たとえば、水まわりを綺麗にする(水の流れを良くする)ことは、金運が上がるといわれています。また、綺麗な空気のなかで過ごすことで健康運アップにもつながるとか。
そこで、今回は、風水を参考にした家づくりのアイデアをご紹介します。
“気”が入って来る玄関は、光と風を採り入れる
風水において、玄関はもっとも運気を左右する場所だと考えられています。それは“気”が、玄関から入り、家中に巡るため。
ポイントは“明るい印象”にすること。自然光が差し込み、風通しの良い玄関が理想です。建物の構造上、採光が難しい場合は、照明で明るさを演出しましょう。汚れている場所に“良い気”は入ってこないため、こまめに掃除することも大切です。
たとえば、玄関の正面にあたる位置に窓があれば、家じゅうに玄関からの“気”を取り入れることができますね。
トイレは北東を避けるのがベター
トイレは邪気や悪い気が溜まりやすい“不浄の場”。空気が淀まないよう、換気をしっかりと行い、清潔に保つことで、健康運アップにつながります。
ただし、北東側にトイレを設置すると、寒さで体調を崩しやすくなると考えられているので、北東にトイレを設置するのは、風水では凶。
まめに掃除をし、綺麗な水の流れをつくることで、金運アップも期待できます。
換気を考えると、やはりトイレには窓が欲しいもの。また掃除のしやすさが理由で、便器そのものはフチ裏のゴシゴシ洗いをしなくて済む、フチに折り返しのないデザインが人気。タンクレスであれば、スペースがより広く使えます。
また、ドアを引き戸にすると、出入りがしやすく、掃除機も掛けやすそうですね。
浴室には東南に窓をつくるのが◎
湿気がこもりやすい浴室は、風通しの良い場所に設置するのがポイントです。間取りはなるべく北向きを避け、さらに朝の光が差し込む東や東南側に窓をつくると、健康運を運んできてくれるといわれています。
視覚的に温かみを感じる、暖色系を使うのがおすすめ。また、浴室と脱衣所は段差をなくし、温度の差も小さくするといいといわれています。
写真のように、浴室と洗面所をゆるやかにつなぐと、視覚的にも抜け感があっていいですね。
「火」と「水」を扱うキッチンに大事なのは、風通し
キッチンは、「火」と「水」を扱う、陰と陽の両方の性格を合わせもつ場所。家族のエネルギーを生み出す、大切な場所でありながら、鬼門になりやすい場所でもあります。
最大のポイントは、風通しがよいこと。火を扱うため、体感的に暑く感じるので、西日が当たる場所を選ばないほうが◎。また、西や西南のキッチンは、夏は食べ物が腐りやすくなるので、避けるのが無難。
天井は明るく、床は落ち着いた色を使うのが理想的です。
キッチンが冷えるのは、料理をする人の健康に良くないと考えられているので、足元を暖かくできるよう床暖房を設置するのもおすすめです。
リビングは日当りが最優先!居心地のいい空間に
家族が集まるリビングは、家の中心に置き、居心地のよい空間をつくることが大切です。居心地が悪いと、家族間の不和が起こるとか…。光を採り入れ、空気を巡らせることで、運気がアップするといわれています。
じつは風水では「日当り」は考慮されないのですが、明るく、居心地のいい空間を考えると、やはりどの部屋よりも日当りを考慮したいもの。さらに、天井を高くして圧迫感をなくし、部屋全体を明るめの色やイエロー系にするのが理想的です。観葉植物を飾るのもよいといわれています。
寝室はベッドの向きも考慮。“北枕”が快眠の秘訣
“気”は、北から南に流れると考えられているので、一般的に「北枕」は嫌われますが、風水では頭を北、足を南に向けて眠ることは、血行が良くなり、体に良いと考えられています。
また、冬は冷たい北風があたり、部屋の温度が下がるため、北向きの寝室は凶。もし北向きの寝室の場合は、窓は二重ガラスを選んだり、結露対策も検討しましょう。
換気のできない窓のない部屋は寝室には不向きです。遮光性の高いカーテンで光の侵入を防ぐといいですね。壁紙に“眠りを誘う色”といわれる、グリーンやブルー系を使うのもおすすめです。
いかがでしたでしょうか?
風通しを良くする、光が入ってくるようにする、冷えない工夫をするなど、風水の考え方をうまく取り入れることで、過ごしやすい快適な空間をつくることができそうです。幸運を呼ぶ家づくり、ぜひ参考にしてみてください。
Text SuMiKa編集部