東京都葛飾区に竣工した二世帯住宅です。
すっかり姿を消してしまった下町らしい路地や縁側の様子を継承しながら、天然木材をふんだんに利用した住まいを実現しました。
プランとしては中庭部分に玄関が設けてあり、北側の棟と南側の棟に別れています。
奥の深い敷地に特有の採光が取りづらい問題を、棟を分けることで解消し、全ての部屋に南からの日差しが差し込む設計となっています。
設計中にウッドショック(木材価格の高騰)に見舞われたため、安価に使える木材を探し、合板工場から産出される廃材(50mm径の丸太材)を知人から安価に譲り受け使用しました。
流通材とは異なる丸い材料が、建物全体の印象を柔らかくしています。
手づくり建築工作舎は設計に加え、アクセントとなっている白いリブ付き板材の製作、丸パイプを用いた特注照明の製作、門扉や門柱等の外構部品の製作等を行い、これらを全て材料費のみで納品しています。
こうして要所要所に特製の部品を使うことで、インテリア全体に個性と調和が生まれます。
外構の歩道部分には旧家のブロック塀を解体して用いるなど、あるものを工夫して使うことで、コストダウンと共に個性ある建築を実現できました。
1.インテリアの白い小幅板を貼ったように見える壁仕上材、各所の特製照明器具、外構の門扉・門柱等は全て弊社で製作・納品させて頂きました。こうしたデザイン製の高いパーツをサービスにてご提供し、住まいの質を向上します。
2.建物内外に用いられている直径50mmの丸太材は、合板工場から産出される廃材です。仕事でお付き合いのある工場さんから安価に譲って頂き、合計600本を使っています。
3.床のフローリング塗装や外構の庭づくり等にはお施主様にも加わって頂きました。工務店・設計者・お施主様の皆で作り上げた住宅になっています。
工務店:北村住建株式会社
造園:げべ(田中憲)
構造設計:坂田涼太郎構造設計事務所