建築地は摩天楼を望む都心の狭小敷地、建主は子育て奮闘中の共働き夫婦、建坪6坪、地上3階地下1階、屋上有りという都市型の超狭小住宅です。
地下室は容積率に算入されない恩恵がある反面、さらに地上3階とした場合は建築基準法により竪穴区画が必要となるため、階段室を設けて各階を防火戸で区切る必要があります。
建坪が6坪しかない上に内部に階段室を設けることは、上下階の空間が分断され、残された居室もさらに狭くなることから、超狭小住宅においては望ましくありません。
そこで今回は、小窓は外壁面積から算定される制限内に収め、大窓は外側に防火壁を設けることで、竪穴区画の設置を回避することができました。その結果、ワンルームで吹抜のあるスキップフロアとし、隣地境界ギリギリに設けた防火壁と建物の間もアウトドアリビングとして活用することで、上下の空間とともに、内外の空間も連続する、物理的には極小でありながら広がり感と降り注ぐ光に満たされた、“ 超気持ちいい ” 超狭小住宅が誕生しました。
構造は木造軸組3階建てですので、建てる工務店も選ばず、鉄骨造やRC造、木造ラーメン構造に比べてリーズナブルということで、都心の超狭小地において一戸建てを持つことへの、より身近で現実的な提案といえるでしょう。
これは、摩天楼の森にひっそりと佇む隠れ家のような、小さなオアシスです。
工夫を凝らした収納
光あふれるスキップフロア
外と繋がる超狭小
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