要望は共働きのため日中閉め切っていても帰宅時に快適であること、家族が別々のことをしていても一体感が感じられることでした。
ここでは中央に階段室を設け動線をコンパクトにしその建物中央部が明るくなるように上部にハイサイドライト、階段自身も透過性をもたせました。これを中心に建物の各エリアを十字に配し性格の異なる4つの庭をつくりました。この庭は隣家との距離を保ち一体感を保ちつつ各エリアを緩やかに分節しています。1階は十字平面を利用した格納大型引戸により様々に空間を切り取ることができるようにしました。各エリアはすべて3方向外気に面するため通風、採光、換気条件も良好となり、十字の外部の入隅に設けられた火打ち梁を利用して半外部の外出時にも通風換気のできるベンチレーターのようなスペースを隣接させています。高さ方向は敷地と道路の1.5mのレベル差をそのまま建物内に持ち込み駐車場から屋上テラスまで空間がよどみなく流れていくようにいたしました。
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