築120年ほどの民家の再生である。Iさんの家は北関東特有の養蚕農家で名実共にこの地区の中心的な役割を果たしてきた。現在両親のみが住まうこの家屋にこのほど若い長男夫婦が同居することとなり、共用部分と若い世代のためのスペースとを改修するに至った。ハウスメーカーへの相談や、一部解体して増築しようかなど、あれこれと考えあぐねた末に当アトリエに相談に訪れた。少ない予算でどこまで改修できるのか、民家としての個性を損なうことなく改修方法を考えることに3ヶ月を要したが、このように懐かしくて新しい現代の住まいとして蘇った。昨年暮れに完成。新しい年の始まりと共に若い夫妻の新居として新たな家の歴しを刻み始めている。
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